現代のランドアートを提案する光岡幸一の個展「あっちとこっち」である。多摩川の河川敷に極秘裏に立ち上がったタマアートセンターとFL田SHとの二会場同時開催の展覧会であり、その二会場同時開催というギミック自体がランドアート作品として提案されるという構造を持つ個展。FL田SH付近の原宿や渋谷では前オリンピックから半世紀以上が過ぎ、スクラップ・アンド・ビルドが進められてる。多摩川でも、オリンピックとは関係ない時間軸の中で河川の拡幅工事が着手されつつあり、その中で光岡自身が私的に通っていた不思議な村があり、そこも川に沈むことを知ったことにより、最後に公的な開発を相対化するように私的な開発に挑戦し、そこにアートセンター(アート中心)を立ち上げることとなる。FL田SHではドキュメントの写真や、ビジターセンターとしての役割を受け持った。
「あっちとこっち」
@FLESH, Tokyo
2019.09.13 - 10.06
Graphic Design: 浅野隆昌